文化庁は19日、古墳壁画の保存活用に関する検討会を奈良県明日香村で開き、委員らが仮設修理施設で国宝・高松塚古墳壁画を視察した。座長の和田晴吾立命館大名誉教授は「丁寧に補修されている。非常に良い状態のままだ」と評価した。
委員らは防護服やマスクを身に着けて仮設修理施設の作業室に入り「飛鳥美人」で知られる女子群像などが描かれた石材を間近に観察した。
視察後の検討会では、委員らから「カビが除去された」との声が上がったほか、新施設での壁画保存、公開を議論。展示を念頭に、保存温度についての質問や意見も出た。