JR九州は20日、福岡市で定時株主総会を開いた。古宮洋二社長は日韓高速船クイーンビートルの浸水隠し事件に触れ「ご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申しあげる」と陳謝した。株主からは建造した造船会社に損害賠償を求める声が出たが、JR側は「保証期間を過ぎ、訴訟できない状況だ」と説明した。
浸水隠しを受け、JR九州は今年2月に高速船事業から撤退し、福岡海上保安部は海上運送法の安全確保命令違反容疑で運航子会社の前社長らを4月に書類送検した。古宮氏は総会で、不祥事を教訓とし、グループ全体の安全管理体制を強化する方針を改めて示した。