原爆養護ホーム「矢野おりづる園」で、被爆者と懇談される天皇、皇后両陛下=20日午後、広島市安芸区(代表撮影)

 広島県に滞在中の天皇、皇后両陛下は20日、広島市にある原爆養護ホーム「矢野おりづる園」を訪れ、入所する81〜99歳の10人と懇談された。被爆当時の様子や家族を失った悲しみに耳を傾けた。両陛下は高齢となった被爆者を気遣い「お体を大切に」「くれぐれもお大事に」と声をかけた。

 いすや車いすに座った被爆者の前で、両陛下は膝を曲げ、聞こえにくい人には大きな声で話しかけた。

 原爆養護ホームは市内に四つあり、陛下は今回で全てに足を運んだ。矢野おりづる園は、上皇ご夫妻も在位中の2014年に訪れた。