22日、記者会見で涙を見せるベラルーシの反政権活動家チハノフスキー氏。右は妻チハノフスカヤ氏=リトアニア・ビリニュス(AP=共同)

 【モスクワ共同】ベラルーシのルカシェンコ大統領による恩赦決定で釈放された反政権活動家セルゲイ・チハノフスキー氏が22日、隣国リトアニアの首都ビリニュスで記者会見した。「反体制派のリーダーは妻のスベトラーナ・チハノフスカヤだ」と述べ、ルカシェンコ氏の強権支配に共に対抗していく考えを示した。

 2020年の大統領選出馬を予定していたチハノフスキー氏は同年5月に拘束された。出馬できなくなった夫の代わりに立候補して当局発表で得票2位となった妻が、反政権活動の象徴となった。

 ルカシェンコ氏はトランプ米大統領の要請に応じ、日本人2人を含む14人の釈放を決めた。

 ロシアの同盟国ベラルーシには20年大統領選後の反政権デモで拘束された政治犯が千人以上いるとされる。チハノフスキー氏はロシアのプーチン政権が崩壊しない限りベラルーシ解放は始まらないと指摘し「ルカシェンコ主義と闘わねばならない。抵抗しなければ国を荒廃させる」と訴えた。

 チハノフスキー氏は大規模混乱を起こした罪などで21年に懲役18年の判決を受け、その後、懲役1年6月が追加された。