イラン・イスラエルの被害

 13日のイスラエルによる先制攻撃以降、イラン側は430人、イスラエル側は24人以上が死亡し、双方の死者はこれまでに450人を超えた。イランでは核関連施設や軍事施設のほかガス施設、石油貯蔵施設が攻撃された。イスラエルでも石油精製所が閉鎖に追い込まれた。両国の建物は多数破壊され、被害は甚大だ。

 国際原子力機関(IAEA)は、米軍が大型の特殊貫通弾(バンカーバスター)で空爆したイラン核開発の要である中部フォルドゥのウラン濃縮施設について、非常に重大な損害が発生したと推察。濃縮施設がある中部ナタンズでは地上施設や電気関連設備が破壊された。

 イスラエルはイランの国家財政を支えるエネルギー産業も標的にした。南部ブシェール州のガス田の陸上施設や首都テヘランの石油施設は炎上し、テヘラン中心部にある国営テレビ本部も攻撃を受けた。

 米ウォールストリート・ジャーナル紙は19日、建築家の話として、イスラエルではミサイル攻撃などで数百の建物が破壊、または損傷し、建て替えや修復には数億ドルの費用がかかると伝えた。