25日、オランダ・ハーグで記者会見するトランプ米大統領(ロイター=共同)

 【ハーグ、ワシントン共同】トランプ米大統領は25日、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の後継者候補に関して「3〜4人以内だ」と説明した。具体的な名前は挙げなかった。自身が指名する後任の検討を進めていることをちらつかせて、早期利下げに慎重なパウエル氏の姿勢をけん制した。

 オランダ・ハーグで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議後の記者会見で言及した。パウエル氏の任期は2026年5月まで。トランプ氏はパウエル氏を「ひどい」と酷評し「幸運なことに彼はすぐにいなくなる」と述べた。

 米国にインフレはないと訴え、高金利のために企業や家計の負担が増えているとして、改めて利下げを求めた。

 ラトニック商務長官もX(旧ツイッター)に「次回の会合でばか高い金利を下げろ」と投稿。パウエル氏に「あなたの仕事は米国人を痛めつけることではなく、助けることだ」とトランプ氏に同調した。

 パウエル氏は25日、議会上院公聴会で、利下げ決定に当たっては、関税政策の影響を見極める必要があるとの従来姿勢を堅持した。