運輸安全委員会は26日、新山口駅で昨年7月に起きたJR貨物脱線事故の調査経過を報告した。列車の車輪と車軸からなる輪軸組み立ての不正問題が発覚する契機となった事故で、脱線した貨物列車の先頭の車軸(直径約21センチ)が破断し、目立つひっかき傷があったと指摘。傷は組み立て作業でついた可能性があるが、作業記録が改ざんされていたと明らかにした。
安全委はさらに詳しい経緯などを調べ、最終の調査報告書をまとめる。
ひっかき傷は、車軸の破断した箇所近くについていた。同じような傷は基準値超の圧力をかけて組み立てた場合のほか、車軸を車輪や歯車の穴にまっすぐ通さなかったなどの際に生じるという。