取水施設の前で塩害について考えを話す森正弘理事長=今月13日、海津市平田町勝賀
2022年から一部の常時開門に踏み切ったナクトンガン河口堰=2024年8月、韓国・釜山市

 長良川河口堰が7月6日で堰の運用開始から30年を迎える。関わった流域の人たちの証言を通し、今の姿を探る。

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 「試験的にでも河口堰(ぜき)を開放したらどうだという話もありますけども…」。今年3月、岐阜市内で開かれた県主催の「長良川河口堰調査検討会」で、委員を務める県議の森正弘(77)=海津市=が切り出した。

 長良川と揖斐川に挟まれた高須輪中土地改良区の理事長。土地改良区としては県内最大となる...