避難を希望する住民らを乗せて鹿児島県十島村の小宝島を出発するフェリーから手を振る子どもら=6日午前5時59分

 最大震度6弱の地震が発生した鹿児島県十島村のトカラ列島・悪石島で、避難を希望する住民を乗せた村営フェリーが6日朝、鹿児島市に向かった。島外避難の第2陣で、2日に震度5弱を観測した小宝島も初めて対象となり、村によると、両島から計46人が乗船した。6日夕に到着する見込みで、1週間程度の避難が想定されている。

 トカラ列島近海では6日も地震が続き、悪石島で震度4を相次ぎ観測した。

 悪石島では3日に震度6弱、5日に同5強を観測。4日に13人が避難したのに続き、6日は31人が鹿児島市に向かった。小中学生は全て島を離れ、約20人が島で生活を続けている。悪石島の南西約40キロに位置する小宝島からは15人が避難に加わり、約40人が島に残った。

 6日朝、小宝島と悪石島から、リュックサックや大きなスーツケースを抱えた避難者が、慎重にタラップを上り乗船した。岸を離れる際には子どもたちが甲板に出て、残る住民に向かって大きく手を振っていた。

 トカラ列島近海では6月21日以降、震度1以上の地震を1300回以上観測した。