政府の地震調査委員会は9日、定例会合を開き、6月から続いている鹿児島県トカラ列島での群発地震について議論した。平田直委員長(東京大名誉教授)は会合後の記者会見で、再分析した結果、一連の地震の震源は深さ10キロ前後の可能性があるとして「震源が悪石島に水平的に近く、浅いことで強い揺れになった」との見解を示した。
7月7日以降、回数は減少傾向にあるものの「地震は継続している」として注意を促した。
調査委によると、トカラ列島では観測点が少なく、震源分布の正確な把握に課題があった。鹿児島大の観測データも含めて検討したところ、分析できた2〜4日の震源の大半が深さ10キロ前後だった。