【サンパウロ共同】ブラジル連邦警察は18日、クーデター計画などの罪で起訴されたボルソナロ前大統領が自身の裁判を妨害しようとしたとして自宅など関係先を家宅捜索した。報道によると、国外に逃亡する恐れもあったという。行動監視のため、ボルソナロ氏の足首には電子装置が装着され、夜間や週末の外出制限がかかる。警察は米ドルなどの現金や携帯電話も押収した。
トランプ米大統領は9日、ブラジルからの輸入品に50%の関税を課すと表明した書簡の中で、ボルソナロ氏の裁判を「魔女狩り」と非難し中止を要求。警察はボルソナロ氏が米国と協力して裁判を妨害しようと行動したとして捜索を要請し、最高裁が認めた。大使館員ら外国当局との接触も禁止になる。
トランプ政権による高関税や裁判への干渉にブラジルのルラ大統領は強く反発している。両国の関係は急速に冷え込んでおり、今回の捜索や行動制限でさらに悪化する可能性がある。