オバマ元米大統領(左)とトランプ大統領

 【ワシントン共同】2016年米大統領選でトランプ陣営とロシアが選挙介入で共謀したとされるロシア疑惑を巡り、トランプ政権が当時のオバマ政権がでっち上げたとして追及を始めた。ギャバード国家情報長官は23日、オバマ政権の関与を裏付けるとする文書を機密解除したと表明。性的虐待罪で起訴された富豪の事件の対応に支持層が不満を募らせる中、話題を転換する狙いがある。

 一方、ウォールストリート・ジャーナル紙は23日、ボンディ司法長官が5月、富豪の事件の資料でトランプ大統領の名前が複数回言及されていることを報告したと報道。トランプ氏はその際、資料には未確認の伝聞情報や性被害者の個人情報も含まれるため、非公開とする司法省の方針を了承したとしている。

 富豪は起訴後に自殺したエプスタイン氏。トランプ氏の熱烈な支持層「MAGA」の一部はエプスタイン氏が作成した「顧客リスト」があると訴え、存在を否定する政権に反発。米メディアは連日、過去の2人の交友関係を報じており、トランプ氏はいら立ちをため込んでいる。