1985年の日航ジャンボ機墜落事故から8月で40年となるのを前に、幼少期に父謙二さん=当時(49)=を亡くした東京都中央区の会社員山本昌由さんが25日、事故の記憶を次世代に伝えようと、生成人工知能(AI)で作った短編動画をオンラインで公開した。
群馬県上野村の墜落現場「御巣鷹の尾根」で遺族の女性が子ども2人に520人が犠牲になった事故があったことを伝える約1分間のアニメと、事故3カ月前に撮影した家族写真に納まる謙二さんと昌由さんたちを動かして笑顔で手を振る約50秒間の動画。遺族の高齢化に伴い、知らない世代に教訓を伝えようと、約1年前に構想を練り始め、半年かけて作成した。
これまでも遺族らでつくる「8・12連絡会」のホームページ開設の他、X(旧ツイッター)に事故後の遺族を描いた漫画を自費で掲載してきた。動画公開は、生きた人がそこにいたという臨場感をより伝えられるとし「若い世代が事故を知り、空の安全について考えてほしい」と力を込めた。