福岡県副知事との面会後、報道陣の取材に応じ陳謝する三井化学の幹部ら=31日午後、福岡県庁

 福岡県大牟田市の三井化学大牟田工場で塩素系のガスが漏れた問題で、鶴田智工場長は31日、福岡県庁を訪れ、県から再発防止徹底の要請を受けた。市によると、工場の検知器作動から消防への通報に約1時間半かかった。鶴田氏は要請を受けた後、通報の遅れを認め陳謝した。

 ガス漏れは7月27日午後5時半ごろ、工場の検知器が作動。工場関係者が地元消防に伝えたのは午後7時ごろだった。鶴田氏は「通報連絡体制や警察、消防と保有するマニュアルの機能が不十分だった可能性があり、検証したい」と述べた。

 三井化学によると、ガス漏れで病院を受診した人は、警察官や消防署員を含め延べ155人になったという。