30年以上前に凍結保存された胚から誕生した男児=7月(AP=共同)

 【ワシントン共同】30年以上前に凍結保存された胚(受精卵)を使ってこのほど、米中西部オハイオ州のカップルに男児が誕生した。出産に至った胚の保存期間としてはこれまでの記録を8カ月ほど上回り、世界最長とみられる。男児は健康。AP通信が報じた。

 1994年から凍結保存されていた胚を62歳の女性が提供した。体外受精で作製したものの、使わなかった胚を別のカップルや個人に提供する取り組みで「胚の養子縁組」と呼ばれる。

 提供した女性は、体外受精で娘1人を出産。その後、夫と離婚し、使わなかった胚を凍結保存していたが、保存費用がかさみ、養子縁組に出すことにした。