作業員4人がマンホールの中に転落した現場での救助活動=2日、埼玉県行田市

 埼玉県行田市で下水管の点検中、男性作業員4人がマンホールに転落し死亡した事故で、市から点検業務を委託された三栄管理興業(さいたま市)は5日、地上から空気を送る「エアラインマスク」を用意していなかったのは「現場の判断だった」と明らかにした。同社は理由を「前回、同じ場所で作業をした際、硫化水素濃度などに問題がなく使用しなかったため今回も持って行かなかったと報告を受けた」としている。

 こうした現場の対応について、同社は「このような作業の場合、エアラインマスクを用意することはルールとなっている」との見解を示した。

 県警によると、4人の死因は硫化水素中毒や窒息だった。