東京都大田区の町工場を中心にボブスレーのそりを製作する「下町ボブスレー」プロジェクトが来季、男子2人乗りのイタリア代表に3台を提供する計画を進めている。これまでの同代表2番手だけでなく、全ペアで使用したいとオファーを受けた。悲願の五輪デビューへ大きく前進することになり、幹部は「もしかしたら夢がかなう」と目を輝かす。
来年2月のミラノ・コルティナ冬季五輪で使用される高速コースとの好相性が認められた。今春、イタリアチームが現地で下町ボブスレーをテスト。1番手が乗ってきたそりよりも速いタイムを出したという。
五輪の出場枠は来季2025〜26年シーズンのワールドカップ(W杯)などの成績で決まる。イタリアの1番手はW杯で昨季1桁順位に入るなど地力が高く、さらに開催国枠もある。来季のW杯で結果を残せば、そのまま本番でも使われるとみている。
各選手に合わせて細かなカスタマイズができる点が評価されているという。既に急ピッチで新たなそりの製作に入っており、秋に引き渡される予定だ。