広島市安佐動物公園は5日、絶滅の恐れがあるマルミミゾウの出産に国内で初めて成功したと発表した。他に飼育が確認できているのは、西アフリカのコートジボワールでの1頭のみという。
動物園によると、体高約75センチで性別不明。元気に乳を吸おうとする姿も見られ、健康状態に異常がなければ一般公開する。母親は2001年に西アフリカのブルキナファソから来園した「メイ」(推定26歳)。昨年8月に妊娠が分かった。
マルミミゾウはアフリカ中央部から西部の森林に生息。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで、絶滅、野生絶滅に次ぐ「深刻な危機」に分類されている。