日本列島は10日、前線の影響で大気が不安定になり、九州など各地で大雨となった。福岡県や山口県で線状降水帯の発生が相次いだ。気象庁は九州と山口県で、11日にかけて線状降水帯が発生する恐れがあるとして、大雨災害への警戒を呼びかけた。前線は日本海側から東北へ延びて12日にかけて停滞する見通し。土砂災害や河川の増水に備えが必要だ。
東海道・山陽新幹線は10日午後、山口県内で雨量が規制値を上回った影響で、ダイヤが乱れた。山陽の広島―博多間で上下線が順次見合わせ、東海道にも遅れが出た。
気象庁によると、レーダーによる解析で、10日昼ごろまでに福岡県宗像市付近で1時間約110ミリの雨量があった。同日未明に福岡県添田町で95・0ミリ、長崎県壱岐市で81・5ミリの猛烈な雨を観測。高知県馬路村では朝、70・5ミリの非常に激しい雨となった。
線状降水帯発生の恐れは、山口、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分の各県では11日朝にかけて、宮崎県と奄美を除く鹿児島県は11日昼前にかけてとしている。