外国にルーツがあり、日本語指導が必要な子どものため、文部科学省は生成AIといったデジタル技術の活用法などを示した新たな指導ガイドラインを作成する方針を固めた。日本語だけでなく、各教科を学習する上での効果的な指導法も記載する。早ければ2026年度中に作成できるよう、関連経費を26年度予算の概算要求に盛り込む。関係者への取材で14日分かった。
文科省の調査によると、公立の小中高校や特別支援学校に在籍する日本語指導が必要な児童生徒は、23年5月時点で外国籍と日本国籍合わせて約6万9千人と、1991年度の調査開始以降で最多を更新した。
一方で、放課後の日本語指導や授業中のサポートなどの支援は約1割が受けられていない。母語はポルトガル語や中国語、スペイン語など多岐にわたり、各言語に対応した支援員不足が全国的な課題となっている。
文科省は、生成AIを活用した翻訳アプリやオンラインでの指導を取り入れ、ルーツに関係なく質の高い教育が提供できる体制の構築を目指す。