石川県などは20日、伝統工芸品の「輪島塗」を担う若手の養成施設を2028年度以降、同県輪島市で開校する基本構想をまとめた。輪島塗を巡っては、産地の輪島市が昨年の能登半島地震や豪雨で被災したほか、職人の高齢化、後継者不足といった課題を抱えており、養成施設を通じて新商品開発や市場の開拓、担い手や観光客の呼び込みを目指す。
基本構想によると、石川県輪島漆芸美術館の隣に施設を建設し、年に5人程度が入学して2年間学ぶことを想定。蒔絵など専門科目から一つを選択して技術を習得するほか、外国で販路開拓の実績があるデザイナーや、バイヤーによる講義も実施。海外での市場開拓ができる人材を育てる。