求められた仕事をこなし続ける35歳のベテランが、勝利を呼び込んだ。20日の西武戦で2―2の七回に代打で登場したソフトバンクの中村が、右中間へ勝ち越しの二塁打。塁上で両手を広げて喜び「本当にいい場面で、いい打撃ができた」と深くうなずいた。
七回、上沢が1死満塁の窮地を迎えた時、中村はベンチ裏でバットを振り込んでいた。無失点で切り抜け、直後に味方打線がつくった好機。「準備はできていた。予想通り」。落ち着いて変化球を捉えた。
主に代打で打率2割2分1厘だった昨季、自信をなくすこともあったという。それでも「去年があるから今年がある。しっかり前に進めていると思うし、本当に楽しい」と語っていた。