【エルサレム共同】イスラエルのネタニヤフ首相は21日のビデオ声明で、パレスチナ自治区ガザの停戦と全ての人質解放に向けたイスラム組織ハマスとの交渉の即時再開を指示したと発表した。改めて「イスラエルが受け入れ可能な条件」を要求した。ガザの中心都市、北部ガザ市制圧計画の実施に向けた手続きを進めるとも強調し、ハマスへの圧力を強めた。
イスラエルとハマスの停戦交渉は7月に仲介国カタールで物別れして以降、中断している。停戦交渉の再開が当面の焦点となるが、双方の主張の隔たりは依然大きく、進展するかどうかは見通せない。ハマスは18日、仲介国が示した60日間の停戦案に同意したが、イスラエルは段階的な人質の解放案には対応しない構えだ。
イスラエルは戦闘終結の条件として、ハマスの武装解除やガザの非軍事化などを挙げている。イスラエルメディアによると、政府筋は交渉場所が決まり次第、代表団を派遣するとしている。
イスラエル軍はガザ市制圧計画の実施に向け、予備役約6万人を新たに招集し、計約13万人を動員する予定。