国家資格「介護福祉士」を取得すれば在留資格が得られることから、合格できるかどうかは大きな分かれ目。施設側も外国人職員の夢の実現のため、さまざまなサポートをしています。

外国籍50人が働くライフ・ネットグループ

 岐阜市のライフ・ネットグループでは2020年に外国人の受け入れを始め、今では50人ほどが働いています。

技能実習生として来日し、最短で介護福祉士を取得したミャンマー出身のミコウーさん=岐阜市忠節町、ライフ・ネット忠節

 そのうち4人はすでに介護福祉士資格を持っています。ライフ・ネット忠節で働くミャンマー出身のミコウーさんもその一人。21年に技能実習生として来日し、ライフ・ネット長良で働きながら、ミャンマー出身者が講師を務めるオンライン講座を週3回受講して対策し、昨年の試験で一発合格しました。働きながら目指す場合は3年以上の実務経験が必要で、ミコウーさんは最短合格を果たしました。「しっかりと勉強したことで、認知症の人の気持ちを考えやすくなるなど、仕事にも役立っています」と成果を話します。

 ミコウーさんの合格は、グループ内のミャンマー出身者のモチベーションとなっており、ミコウーさんはよく勉強法を聞かれると言います。オンライン講座や使ったテキストを紹介し、翌年には一緒に来日した女性も合格を果たしました。

 ライフ・ネット忠節の長屋施設長は「ミコウーさんの他にも、外国出身者はまじめな子が多く、基盤を整えて長く活躍してもらいたい」と話しています。