子どもたちの素朴な質問は、ある日突然飛んできます。弟や妹が生まれた時に「赤ちゃんはどこから来るの?」と聞かれたり、性犯罪のニュースを見て「この人はなぜ捕まったの?」と問われたりして、戸惑った経験のある保護者も多いのではないでしょうか。性教育の大切さは分かっていても、面と向かって話すのはやはり気恥ずかしい。子どもが思春期を迎えていればなおさらです。小中学生の男子3人を育てる母親ライターが、令和時代の性教育を取材した連載の最終回。親として、子どもの性教育にどんな姿勢で向き合うべきか、同じ母親目線で活動する性教育団体を訪ね、アドバイスをもらいました。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

◆生理用品に「これは何?」

 筆者の場合、子どもから最初に性に関する質問を受けたのは、長男が幼稚園児の時でした。トイレで生理用品を見つけて、「これは何?」と。一瞬ひるみましたが、ごまかしてはいけないと考え、「女の人の体は時々、赤ちゃんを産む準備をするの。赤ちゃんが生まれるところから血が出るから、これをおむつみたいに使うんだよ」と教えました。長男は「血」という言葉に顔をゆがめていましたが、その後は生理痛の時にも気遣ってくれるようになりました。

 性教育の第一歩は上々!と満足していたのですが、それから数年後、旅行先で問題発生。筆者がプールに入れないことを伝えると、小学生になった長男が大勢の前で「お母さんは生理なんだ」と声を張り上げたのです。

 思わず、「そんなこと大きな声で言わないで」としかってしまいました。長男のきょとんとした顔を見て、自身の一貫性のない言動を恥じるとともに、性について真っすぐに語り合うことの難しさを実感しました。

「いのちの成り立ち」の話を通して、一人一人の命の尊さを伝えるここいくのメンバー

◆各務原市に民間の性教育団体

 そんな筆者がアドバイスをもらいに向かった先は、各務原市にある「『いのちの授業』ここいく」の活動拠点です。ここいくは全国的にも数少ない民間の性教育団体で、2010年に、子どもに正しい性の知識を身に付けてもらいたいと考える母親らが、NPO法人各務原子ども劇場「いのちの授業」として立ち上げました。

 10年前からは、現在の名称で活動しています。メンバーは市内外の女性約20人。助産師や養護教諭、市会議員など肩書きはさまざまですが、多くが子を持つ母親の顔を持ちます。...