紫キャベツの煮汁を加えて色が変わった水溶液。左から調理酢、炭酸水、雨水、水道水、重曹水、台所用漂白剤
紫キャベツを細かく刻み、煮詰めて紫色の「アントシアニン」を指示薬として抽出する

◆梅雨期、環境考えるきっかけに

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 1951年の統計開始以降、2番目に早い記録的な早さで梅雨入りした県内。じめじめとした空気に憂うつな気分になるが、どうせなら梅雨を楽しみたい。紫キャベツを使えば、酸性雨を調べられるというので雨を集めて観察してみた。

 手順は簡単。紫キャベツの煮汁に雨水を入れ、色の変化を観察するだけ。紫色の煮汁がピンクや赤色になれば酸性、青から緑、黄色になればアルカリ性だ。

 小学生向けの科学教室で紫キャベツの実験を行っている、大垣市こどもサイエンスプラザ。館長の岡田哲也さん(65)によると、紫キャベツに含まれている色素「アントシアニン」が水溶液中の酸やアルカリに反応し、リトマス試験紙のような指示薬の役目を果たすのだという。

 アントシアニン。抗酸化作用があるとして、健康食品などの広告でもよく目にする言葉だ。ブルーベリーやブドウ、ナスや赤じそなどにも含まれているが、色素を抽出するには紫キャベツが手軽なようだ。

 梅雨入り後の雨模様となった日に、大垣市の自宅の屋外駐車場にポリ容器を設置し、雨を集めた。小さな雨粒も降り続けば大量の水になるようで、2晩放置しておいたら4リットル近い雨水がたまっていた。

 指示薬作りは簡単。紫キャベツを細かく刻み、市販の天然水で煮詰めるだけ。煮汁をコーヒーフィルターなどでこすと、指示薬が完成。濃い紫色をしていた。

 まずは、身の回りにある液体を試した。水道水は変化なし。調理酢は真っ赤に、炭酸水は赤みがかった紫色に変化した。一方、重曹水は紺色、台所用漂白剤は黄色に変わったかと思うと、黄みがかった透明で落ち着いた。

 肝心の雨水は―。多少、青さが抜けて赤みが加わり、「酸性」を示しただろうか。水道水と炭酸水の間に置けるような、微妙な色の変化だった。

 気象予報士試験のオンライン塾「てんコロ.」(東京都)代表の気象予報士、佐々木恭子さん(46)によると、雨水には大気中の二酸化炭素が溶け込んでいるため、基本的には酸性を示すという。環境問題の一つ「酸性雨」は、二酸化硫黄や窒素酸化物といった大気汚染物質が加わることで、大気中の二酸化炭素が溶け込む以上に酸性の度合いが強くなっている雨なのだという。

 ちなみに6月5日は「環境の日」。じめじめした梅雨が本格化する時季となるが、雨の実験を通して身の回りの環境に興味を持ってみると、新たな過ごし方を見つけられるかもしれない。