木曽川左岸側の、標高500メートル前後の丘陵に位置しています。中山道の47番目の宿として知られているため読める人も多いと思いますが、「湫」という字になじみがないと難読かもしれません。

 「くて」や「ぐて」と読む地名はたくさんあります。大湫宿の西隣は細久手宿ですし、愛知県には古戦場で名高い長久手市もあります。三河、尾張から東濃地域にかけ湿地や沼地のことを「ぐて」、雨でぬかるむことを「ぐてる」といったことが由来です。丸山幸太郎著「ぬくもりの岐阜地名」では、岐阜県恵那市の芳ケ湫、沼ケ湫や、中津川市の大久手など各地の「くて地名」を紹介しています。

 なお、瑞浪市大湫は1911(明治44)年の耕地整理で泥田を乾田に変えて二毛作を可能とし、「くて」を脱しました。「当時としては画期的な事業」とされています。

(『角川日本地名大辞典』などを参照)

【答え】おおくて