岐阜県高山市久々野町、飛騨川近くの高台にある国指定史跡です。「寺院や御堂(みどう)の上の土地」という由来とみられますが、「どうのうえ」ではなく「どうのそら」と読みます。

 丸山幸太郎著「ぬくもりの岐阜地名」では「『上』と書いて『ソラ』と読むのは、飛騨地方の特色」と説いています。「山間部の傾斜地では、見上げると空といっしょに見える所、空に近い高所ということで、『ソラ』という言葉が、平野部より生活の中で意識する機会が多いせいか、地名呼称にもあらわれています。それだけ、広い空へのあこがれが強いということでしょう」としています。

 高山市にはかつて「空町」があったほか、清見町夏厩(なつまや)には「家之空」、飛騨市河合町舟原には「村ノ空」があります。一方、県内には大垣市上石津町にも「堂之上」がありますが、こちらは「どうのうえ」と読みます。

【答え】どうのそらいせき