公立小学校の多くは、地名や、地名と東西南北を組み合わせた校名が一般的だと思います。明治6年設立の且格小学校(岐阜市日置江)は、そのいずれでもなく、地域の誇りが詰まった珍しい校名です。

 由来は論語の一節。「正義人道に合った考えで国民を導き、社会の仕組みに秩序を持たせるようにすると、人々は不正な行為を恥じるようになり、正しく人の道を極めるようになって真の政治を行うことができる」。このような意味を伝える為政編第二の「有恥且格」からとられました。初代校長で漢学者の青木東山による命名だそうです。

 校名が変遷する学校は少なくありませんが、「且格」の名は150年にわたって一度も変更されていません。地域の人々が初代校長の教育観や学校の存在に誇りを持っているからなのでしょう。校内には「校名語源碑」があるほどです。

(日置江自治会連合会発行『日置江の歴史』などを参照)

【答え】しょかくしょう