繁華街の真ん中にある、約7メートルの弓道場。勢いよく放たれた矢が的を射抜く音と、歓声が絶えない=高山市朝日町、半弓道場
的に張る紙は山中和紙を使っているのが特徴。「ドン」という音を上げて突き刺さる風景は爽快だ=高山市朝日町、半弓道場
高山市の繁華街にある「半弓道場」。地元住民や観光客が集う場にもなっている=高山市朝日町、半弓道場
来店客に弓矢の扱い方を説明するのは、店を切り盛りする黒岩直己さん(左)=高山市朝日町、半弓道場
約7メートル先の的に向けて弓を構えると、一瞬だけ店内は静かになる。遊戯とはいえみんな真剣な表情で的に向かう=高山市朝日町、半弓道場
約7メートルの先を弓矢で狙う「半弓道場」。昭和初期から連綿と親しまれてきたスポットだ=高山市朝日町、半弓道場

 飲食店が並ぶ岐阜県高山市の繁華街「一番街」。日も暮れて行き交う人が増えてきた通りの一角に、「半弓道場」という看板を掲げた店がある。中をのぞくと見えるのは弓道場。来店客が放った矢が的を射抜くと「ドスン」という気持ちの良い音が響き、歓声が外にまで漏れ聞こえてきた。

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 明治期に流行し、かつては各地の繁華街にあったという半弓道場。弓道競技より短い距離に置かれた的を狙う遊技場で、この店は1929(昭和4)年から続く。自身も常連客だったカフェ経営の黒岩直己さん(49)が、2018年に先代から引き継いで切り盛りする。全国でも少ない半弓道場だが、市内にはこの店と「半弓場高山」(同市相生町)の2軒がある。

 

 夜7時に開店する道場。時間がたつと、外国人観光客やほろ酔いの地元住民らが続々と訪れ、弓を手にして約7メートル先の的を狙う。

 苦戦しつつも矢が的の中心を貫くと、店内は「おーっ」という声で盛り上がる。偶然居合わせた客同士、知り合いなのかどうかも国籍の違いも関係なく、命中の快感を共に堪能できる不思議な空間だ。黒岩さんは「観光客と地元の人たちが、一緒に盛り上がれる場所。知らない人同士が、喜んで会話を始める瞬間を見ると、店をやっていて良かったと感じる」と話す。

【memo】

 的に張る紙は、飛騨市の山中和紙を使っているのがこだわり。料金は1回10射で初回600円、2回目以降が400円。営業時間は午後7~10時。日曜は原則休み。問い合わせは黒岩さん、電話090(1234)5959。