2014年7月12日、各務原市の浅野健司市長との記念対局がありました。明浩の全国小学生名人戦準優勝を祝うイベントで、子供文化将棋教室の柴山芳之先生、炉畑将棋サロンの越智正孝さん、陵南小学校の先生方4人も来られました。
その様子は、岐阜新聞で「各務原市長、将棋全国準Vの小学生に挑戦、『やはり強い』わずか20分で降参」と大きく取り上げられました。
今、振り返ると、とても貴重なイベントだったと思います。プロと強い小学生の記念対局はよくありますが、こういったイベントは聞いたことがないからです。
多くの大人は、負ける可能性がある場合、子どもとの対局を嫌がります。それは将棋に限らず、どんな競技でも同じだと思います。息子に真剣に挑戦し、息子の強さをたたえた市長は、非常に器の大きい方だと感じます。
将棋を指す子のほとんどは、「自分が勝つようになると、お父さんやお母さんは相手をしてくれなくなった」と話します。
子どもに負けるのが嫌な気持ちは分かります。しかし、子どもの成長を願うなら、大人は、子どもの方が強くなっても、真剣に相手をするのがよいと、私は思います。大人に勝つことで、子どもたちは自信が付くからです。
私自身、息子に駒落ちでよく負けました。今は、息子が指導していた強い生徒に負けています。悔しい気持ちもありますが、それ以上に、息子や生徒の成長ぶりをうれしく感じます。これからも、市長を見習って、子どもたちと真剣勝負をしたいと思います。
市長と初めて会ったのは、2013年の男女が輝く都市づくり審議会でした。私は、図書館の講座やイベントの司会などもしているため、市長と会う機会が時々あります。
市長が、桜まつりで「おーい」と手を振ってくれた日のことは、今もよく覚えています。そのようなご縁もあり、息子が将棋の大会で活躍するたび、市長は熱心に応援してくれました。
息子が関西将棋会館道場のトーナメントで優勝し、市長にプレゼントした置き駒や、プロ入り時に書いた色紙は、今も市長室に飾られています。
先日の審議会では、市長が「高田四段の活躍が毎週新聞に載っていることが非常にうれしくて」とあいさつし、委員の皆さんの温かい拍手がありました。市長は、この連載も、毎回欠かさず読んでいるそうです。息子が大阪に出た今も、市長をはじめ、地元の皆さまから応援されていることを、とてもありがたく感じています。