荒田川や境川が長良川に注ぐ岐阜市の南西部にあります。日置江自治会連合会発行の『日置江の歴史』に由来の考察がかなり詳しく書かれています。

 かつては「へきえ」と呼ばれ、「碧江」の字が充てられることもあったようです。字義から考えると、青々とした水をたたえた池がいくつも点在していたことが由来とみられます。「日置」の字となったのは、水面(みなも)に太陽が映え、あちこちで日の光をキラキラと反射していたから-と推測されるそうです。まるで海のような入り江から「引き江」が転じたとする説もあります。

 ロマンあふれる由緒ですが、当地は歴史的に水害時に水がたまってしまう被害に何度も遭ってきた低湿地でもあります。現在は排水技術の発達で克服していますが、水害に悩まされてきた地であることを後世に伝えているとも考えることができます。

【答え】ひきえ