横蔵寺客殿前に立つ、熊谷直実の墓と伝わる「宝篋印塔」。坂本廣博住職は「かつては山上部にあり、塔へ続く道は通称・熊谷の馬場と呼ばれていた」と語る=揖斐郡揖斐川町
横蔵寺本堂に安置される熊谷直実自刻とされる阿弥陀仏(非公開)=揖斐郡揖斐川町
熊谷直実のものと伝わる笈(非公開)=揖斐郡揖斐川町
多くの文化財を所蔵し「美濃の正倉院」とも呼ばれる両界山横蔵寺

 岐阜県揖斐郡揖斐川町の古刹(こさつ)・両界山「横蔵寺」、境内の一角に高さ1・6メートルほどの「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」が立っている。平安末期の源平合戦で源氏方として活躍した熊谷直実(くまがいなおざね)の墓と伝わる。かつては山上部の旧横蔵寺跡にあったが、昭和後期ごろに現在の場所に移設された。

 熊谷直実は、平家物語や能「敦盛」にも...