見学者らが閉じ込められたエレベーター=14日午後、加茂郡八百津町八百津、丸山ダム

 岐阜県加茂郡八百津町八百津の丸山ダム管理支所は14日、ダム堤体に設けられたエレベーター(EV)が13日午後2時35分ごろに故障し、見学者ら5人が約1時間にわたってEV内に閉じ込められたと発表した。体調を崩した人はいなかった。

 管理支所によると、閉じ込められたのは名古屋市から見学に訪れた小学生と中学生を含む家族連れ4人と職員1人。天端(てんば)から堤体内に下りる際、EVが見学場所のある階で止まらず、天端より約60メートル下の最下階で停止。扉は二重で手動だが、開かなくなったという。

 職員がEV内の内線電話で管理支所に連絡。駆け付けた保守業者が午後3時40分ごろ外側から扉を開け、全員がEVから監査廊と呼ばれる通路に出られた。応急処置をした後、見学者らはEVで天端に戻った。堤体内は涼しかったという。

 EVはダムが完成した約70年前に設置。管理支所は故障の原因を調べるとともに、毎週水曜日に行っていたダムの見学を当面の間、中止することにした。