ついにこの日がやってきました。8月10日、岐阜市の長良川河畔で行われた第2回ぎふ長良川花火大会。約1万発の花火が、真夏の夜空を彩りました。が、バス愛好者にとっては花火より注目したいイベントがありました。大量のシャトルバス祭り(編注:筆者命名)です。おそらく岐阜バスが1年間で最も総力を挙げるこの輸送事業。次々と満員の乗客を乗せて走るバスは圧巻の一言です。花火が始まる前に、観客輸送の要となるシャトルバスを、岐阜駅前で1時間半ほど観察してきました。このとき撮ったシャトルバス39台の画像も紹介します。バス愛好者の皆さんはもちろん、日頃バスを利用する人たちにもぜひ知ってもらいたいバスのストーリーを紹介します。
JR岐阜駅や名鉄岐阜駅から花火会場へは、岐阜バスのシャトルバスが運行されました。
夕方4時過ぎ、岐阜駅前の交差点の北側に陣取ります。自分と同様にシャトルバスを撮る人も数人。横並びになってカメラを構えます。シャトルバスも定期の路線バスも、花火会場に向かう便は満員の乗客を乗せて走って行きます。道路も、長良橋通りは一般車で混雑していました。
シャトルバスは、午後4時ごろから運行開始。JR岐阜発の車は金華橋ゲート、名鉄岐阜駅発の車は長良橋ゲートの表示を出していました。
金華橋ゲートは市役所・メディアコスモス西、長良橋ゲートは岐阜公園歴史博物館前まで。席によって、入場ゲートが異なっていました。
いずれも岐阜駅を出ると、金華橋通りを北上していくルートで走って行きました。
シャトルバスには通し番号が付いていました。JR岐阜→金華橋ゲートの車は1から20番、名鉄岐阜→長良橋ゲートの車には51から70番(65番は見つけられず)の番号が付いていまし た。
自分が確認できたのは39台。各営業所から集められていて、いずれも三菱ふそうの大型路線バス「エアロスター」でそろえられていました。今の岐阜バスでは、普段から多く見かける車種。新しめの車両が多かったという印象です。
その中で特徴的だったのは、55番の岐阜200か1974、56番の岐阜200か1975の2台。普段は岐阜市内と関市内を結ぶ岐阜関線を走っている車両。座席数が多く、シートも乗り心地が良いものを使ったこの2台は「コンフォートライナー」の愛称が付いています。
また、4番の岐阜200か2233は、今の岐阜バスでは珍しい、中扉が4枚折戸になっている車両。大半の車に付いている1枚の引き戸に比べ、多くの人が乗り込むのに適した扉。花火シャトルのような場面にはぴったりです。
新しいバスが多い中で、古参の車も。68番の岐阜200か202は、ワンステップバスの初期の車。20年以上稼働するベテランです。
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