岐阜から谷汲へ、消えた巡礼路を歩く旅の中編です。JR岐阜駅前の「谷汲山へ六里」の石碑を基に岐阜市からの徒歩の巡礼路があったはずと推測。メインルートの赤坂からではなく加納宿から谷汲山華厳寺を目指します。旅は長良川の小紅の渡しを無事に通り、中盤へ。この旅の終わりごろ、最大の難所が待ち受けています。明るいうちになんとしても着かないといけません。

【前編はこちら】「岐阜市から谷汲山へ、消えた巡礼路を歩く 小紅の渡しで絶景に出会った」

 午前9時40分 小紅の渡しで長良川を無事渡河しました。巡礼の旅なので本来は白衣で旅するべきです、が、予算の都合上断念。せめて雰囲気だけでも、とかぶったのが編笠です。これが大正解でした。軽くて涼しい。後半、弱い雨に降られましたが大丈夫でした。私は県内の観光地の土産屋で購入、一緒に旅した後輩のナガヤ君はネット通販で買いました。が、ナガヤ君の方がかっこいい。私は1千円で購入したのに対し、ナガヤ君のはその3倍以上、しかも納得の飛騨高山の製品でした。

伊自良側左岸の堤防を歩く。編笠が大変便利=岐阜市一日市場

 格好は大事です。スタート地点のJR岐阜駅では恥ずかしさを感じたり、不審者に思われるかも、と思ったりしていましたが、そんな気持ちはすぐなくなりました。逆に加納では編笠をかぶっていたからこそ、「街道めぐりの人ですか」と声をかけられ、地域の歴史を知ることができました。街道を行く人は現代でも編笠をかぶった方がいいです。できれば飛騨高山産だとさらにかっこいいこと間違いありません。

◆車の方が異常なのではないか?

 午前9時52分 イチゴを育てているビニールハウスの脇を通り、伊自良川の堤防を歩き、橋を渡って県道岐阜関ケ原線へ。片側2車線の主要道です。車が猛スピードで走り去っていきます。歩いていると車のスピードは異常な速さに感じます。

 午前10時50分 北方町役場南側の道を西進します。

 午前11時 国道157号に入りました。岐阜市から本巣、根尾を抜けて金沢市まで行く国道です。この辺で茶屋に入りたいところですが、令和の世の中ではスターバックスがあるぐらいです。...