―企業の特色と強みは何ですか。

 1995年の創業時から、弊社の強みはリサイクル推進の技術です。「廃棄物をリサイクルする」という考え方を軸に事業を拡大し、処理技術の向上や施設の整備・特殊車両の保有などを行うことで多種多様な廃棄物に対応できるようになりました。技術の進歩により処理が難しい廃棄物が増える中、処理ノウハウのある弊社が受け皿となり、取引先が増えています。

 昨年は、SDGs宣言を行い、J・Gクレジットを購入しました。焼却炉から排出される二酸化炭素(CO2)の排出は避けられませんが、自然豊かな下呂市に所在する企業として私たちにできることを考え、CO2削減など環境保全に貢献できるよう取り組んでいます。

 ―リサイクル以外の事業展開は。

 市内の地主さんから3㌶の休耕地を譲り受け、桑を育て蚕の飼育をし、飛騨地域で盛んだった養蚕を復活させるため「ひだまゆ」事業に着手しました。専門家の指導を受け、県内一の繭の収量となり、現在は6次産業化に取り組んでいます。

 また、自然豊かな下呂で大切な方の御供養ができる「浄土の里麒麟」事業では大地に還る森林散骨サービスのご提案を、「イチゴ農園egao」では地域づくりにも貢献したいと考えています。

 ―今年の抱負を教えてください。

 昨年は過去最高益を見込める成長でした。創業30周年の今年は、人材の育成を進めるとともに、廃棄物処分業に加え他事業にも注力し、25年間取り組んでいる「農福連携」もさらに推進していきます。グループである社会福祉法人さくらの花と連携し、障がいのある方の就労支援を進めるとともに、環境に関わる企業として、自社での森林保有・整備・保全に努め、J・Gクレジットの購入を増やしていきたいと考えています。