―主要事業を教えてください。

 トンネル用建設機械メーカーとしてトンネルの壁面にコンクリートを打つための型枠の設計や製造を行っています。トンネルの壁面部分のコンクリートを打設するための移動式型枠機「セントル」の製造や販売も、当社の重要な事業です。トンネル建設の仕上げの作業に携わる仕事で、完成度の高さには自信があります。県内では東海北陸道の飛騨トンネルや中部縦貫道の2車線化を手がけており、海外事業も積極的に展開しています。

 ―昨年を振り返ると。

 業績は設立以来最高の売り上げを達成しました。強みであるセントルのノウハウを生かし、さまざまな機械装置の製作・販売につなげることができたことが大きな要因です。

 ―これまでに手がけた案件は。

 北海道新幹線や北陸新幹線のトンネル建設にも携わりました。災害時の復旧活動も行っており、一昨年に山陽道の尼子山トンネルで火災が発生した時には、早期開通のために当社の商品を提供させていただきました。

 ―技術の提供に関しては。

 国土交通省が推進する新技術情報システム「NETIS」に、共同も含めて14の技術を提供しています。

 ―ノウハウが豊富である理由は。

 トンネル用型枠の技術をさまざまな製品の開発に生かし、新たな事業に展開している開発部門に優秀な人材がそろっていることが大きな要因です。

 ―労働環境の整備も精力的ですね。

 昨年から福利厚生の一環として、勤務中でも空き時間で整体師から施術を受けられるようにしました。

 ―新年の展望を。

 一つ目は、木曽屋工場(揖斐郡揖斐川町)内に新たな製缶工場が完成します。二つ目は、線路と道路の両方が走行可能な軌陸車用の実験フィールドとして同工場内に300メートルの線路を敷設します。今年の春に完成予定です。