―2024年を振り返って。

 これまで相続税対策などを目的としたお客さま個人の資産活用として、多くの方に賃貸住宅を建築していただいていましたが、近年は法人さまの事業承継にうまく活用していただく事例が増えています。特に、ゼロ・エネルギーで入居者に快適な暮らしと光熱費の軽減をもたらす環境配慮型の「シャーメゾンZEH」は、ESG経営にもつながると多くの企業に共感を得ており、今後も法人営業を強化していきたいと考えています。

 ―この地域の特色は。

 積水ハウスの中でもシャーメゾンは、ミドルアッパー層に向けていい場所・いい入居者に高家賃で入ってもらうプライスリーダー戦略を掲げています。岐阜は、中部圏でも特にこの戦略に適した地域として現在も多くの物件の建築・販売が進められており、非常に魅力あるエリアだと感じています。

 ―特に力を入れていることは。

 人口動態などのデータに基づいて、不動産の立地条件から長期安定経営の可否を判断する独自のマーケット分析を進めています。

 また、当社グループ会社のビッグデータから入居者ターゲットを想定し、その層にマッチしたコンセプトの間取り設計を採用。その結果、岐阜県では入居率97%を維持しています。

 ―2025年の抱負を。

 当社では、高い環境性能を持つZEBを採用し、ESG対応をサポートするオフィス建築「グリーンファーストオフィス」を提案。長年培った住宅の知識や技術を生かし、働く人にとって、住まい同様に多くの時間を過ごすオフィスの環境を安心・快適にすることで、社員満足度や生産性の向上、人材確保などを後押しします。

 現在は全国的にも多くの受注を獲得しています。岐阜でも企業価値の向上を考える法人さまの事務所建築をお手伝いしていきたいと考えています。