部活動の地域移行に向けて話し合う委員ら=土岐市土岐津町土岐口、市文化プラザ

 中学校教員の負担軽減や少子化に対応するため、部活動の指導を地域へ委ねる「地域移行」を検討する準備委員会が、岐阜県土岐市で動き出した。放課後や休日の部活動を実質的に担っている「保護者クラブ」を母体とした体制づくりを念頭に、今後の部活動の在り方を話し合う。地域移行を推し進めるため、同市では全員加入だった部活動を2022年4月から任意加入とし、23年度からは地域主導の新体制での活動開始を目指す。

 市中学校体育連盟は9日、「市部活動地域移行準備委員会」を、市文化プラザ(同市土岐津町土岐口)で開き、市スポーツ協会から推薦を受けた保護者クラブなどの指導者や、中体連関係者、中部学院大スポーツ健康科学部の有川一教授らが出席した。

 市内の部活動の状況は、教員が指導する部活動が平日の週2、3日程度あり、放課後や休日は外部指導者による保護者クラブが行っている。中体連によると、市内には保護者クラブが48団体あり、各校長が委嘱した外部指導者が74人いる。おおむね学校の部活動に対応した保護者クラブがあり、県内の他地域と比べると地域移行に向けた土壌が整っているという。

 一方で、教員と同等の責任が求められる外部指導者の資質向上や各団体を取りまとめる組織づくり、パワハラや体罰といった問題のフォロー体制など、取り組まなければならない課題は山積している。今回の委員会では「いざという時に子どもと指導者を守れる仕組みが必要」との意見が出たほか、「任意加入だと全く運動しない子どもが増える」「文化部はどのように扱っていくのか」との指摘もあった。

 中体連の伊藤策雄会長(60)は「子どもたちが安心して自分のやりたいスポーツができる環境づくりを地域の皆さんと一緒に進めていきたい」と語った。22年度中に推進委員会を立ち上げ、議論を本格化させる考え。