【ワシントン共同】第2次大戦後、米軍人の妻として渡米した日本人女性約4万5千人の歴史をたどる米スミソニアン協会の特別展「日本の戦争花嫁たち 大きな隔たりを超えて」が3日、日本の芸術や文化を紹介している南部フロリダ州デルレービーチの「モリカミ博物館」で始まった。8月17日まで。その後、全米を巡回する。
1945〜52年の連合国軍による日本占領時代に、日本の市民と米軍人の人生がどう絡み合ったのかを写真や映像で紹介。戦後の米国で日本人への偏見や差別に直面した女性たちの生きざまを伝えている。
モリカミ博物館は、特別展を通じて「私たちがどのように憎み、なぜ愛するのかを再考する場を提供したい」とした。
ワシントンにあるスミソニアン米国歴史博物館の学芸員実藤紀子さんが、戦争花嫁の家族や学識者らと一緒に準備に携わった。実藤さんは「戦後80年の年に、異国で力強く生きた戦争花嫁たちのことを広く知ってほしい」と話している。