大相撲夏場所(11日初日・両国国技館)で横綱昇進に挑む大関大の里は5日、千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋へ出稽古し、大関琴桜と16番取って10勝6敗と勝ち越した。体調不良による調整の遅れが懸念されていた中で「稽古しているなという体になってきた。休んだ分がようやく戻ってきた」と手応えを示した。
腰高の立ち合いを修正し、左おっつけを封じられると、左巻き替えからのもろ差しも試みた。他の力士とは2番しか取らず、大関同士で黙々と番数を重ねた。2日の横綱審議委員会による稽古総見から、4日連続で相撲を取る稽古を行い、調整のペースを上げてきた。
ぶつかり稽古を終えると、鏡に映った自分の体を確認。4月30日に幕内最重量の191キロを記録した体重は3、4キロ絞れたそうで「生ぬるい体から変わってきた感じはある。稽古総見の時と全く違う」と納得した。
琴桜は一気の出足で寄り切るなど、攻撃的な取り口が戻りつつある。最近2場所の不振を抜け出したい27歳の大関は「攻めることを一番のテーマに。自分の形になることを考えた」と話した。