贋作と判断された高知県立美術館所蔵の絵画「少女と白鳥」(同館提供)

 高知県立美術館(高知市)は9日、ドイツの有名贋作家ウォルフガング・ベルトラッキ氏による贋作と判断した絵画「少女と白鳥」を9月からの有料企画展で公開する方針を明らかにした。

 企画展を通じて購入の経緯についても説明するといい、担当者は「贋作を購入してしまい申し訳ない。企画展で贋作にまつわる知識を深め、歴史を知ってもらえたらと考えている」と話した。

 高知県は、ドイツの画家ハインリヒ・カンペンドンクが1919年に制作したとされていた「少女と白鳥」を96年、1800万円で購入。昨年6月に贋作の疑いが発覚後、絵の具の成分などを分析し贋作と判断した。