格安航空会社(LCC)「スプリング・ジャパン」の50代男性機長が社内規定を破って乗務前に飲酒した上、うその説明をするなどの違反行為があった問題で、同社は30日、出勤前のアルコール検査をオンライン化するなど、再発防止策を盛り込んだ約40ページの報告書を国土交通省に提出した。
防止策では他に、全社員を対象としたアルコール教育の徹底や、社内の安全推進室の増員などを掲げた。国交省は9日、同社を厳重注意とし、防止策提出を求めていた。
国交省と同社によると、機長は3月18日午前1時40分発の北九州―羽田の貨物便に乗務する予定で、17日午後7時40分ごろ、ホテルでの自主検査でアルコールを検知。その後、徐々に数値は下がり予定通り搭乗した。
同社は乗務前12時間以内の飲酒を禁じるなどのルールを定めている。機長は「栄養ドリンクの影響だ」と否定したが、飲酒は明らかだなどとして解雇した。
同社は「このような事案を二度と発生させない不退転の決意を持ち、再発防止に取り組む」とするコメントを発表した。