処理水移送配管を視察するIAEAの調査団=28日、東京電力福島第1原発構内(東電提供)

 国際原子力機関(IAEA)は30日、調査団による東京電力福島第1原発の処理水海洋放出の検証作業が終わり、放出は国際的な安全基準に沿っていることを確認したと発表した。26〜30日の日程で、処理水のモニタリング(監視)の状況を中心に検証した。調査団は2023年の放出開始後、複数回来日している。

 調査団にはIAEA職員と中国を含む海外の専門家が参加。28日に福島第1原発を現地調査し、処理水放出の関連設備を確認した。第1原発構内や周辺海域での監視については、経済産業省など日本政府側と東電、福島県の担当者が調査団に情報提供した。IAEAは数カ月後をめどに報告書をまとめる。