橋本聖子元五輪相

 6月に役員を改選する日本オリンピック委員会(JOC)の新会長として、橋本聖子元五輪相(60)を強く推す声が一部で出ていることが30日、複数の関係者への取材で分かった。前日本サッカー協会(JFA)会長の田嶋幸三氏(67)が候補として浮上しているが、経緯を巡ってJOCの元役員らが異論を唱えており、橋本氏の擁立を働きかけているとみられる。

 関係者によると、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長も5月上旬に来日した際、五輪出場経験がある橋本氏がふさわしいとの見解を示したという。

 JOCは6月26日の評議員会で新理事を選出し、同日中に新理事による互選で会長を決める予定。長期療養中の山下泰裕会長(67)が任期満了で退任するため、後任選定が懸案となっていた。橋本氏は今夏に参院選を控えており、政治活動との兼ね合いも考慮する必要があるとみられる。

 橋本氏は冬季のスピードスケート、夏季の自転車で計7度の五輪出場を誇り、2021年の東京五輪・パラリンピックは担当相を務めた後、大会組織委員会の会長となった。