斎藤元彦兵庫県知事の疑惑を告発した元県幹部の男性の私的情報が漏えいした問題で、井ノ本知明元総務部長から情報資料を示された迎山志保県議が2日までに取材に応じ、当時の状況を証言した。井ノ本氏は分厚い資料を抱えて会派控室に現れ、告発文書問題について「追及したら恥をかく」と説明したという。
県の第三者委員会は5月に公表した報告書で県議3人への漏えいを認定。動機について3人は「男性の人格に疑問を抱かせ、告発文書の信用性を弾劾する点にあった」と捉えているとし、第三者委は「知事らの指示で県議会一部会派への根回しの趣旨で漏えいした可能性が高い」と指摘した。
立憲民主党県議らで構成する議会会派「ひょうご県民連合」で政調会長を務める迎山氏によると、井ノ本氏は昨年4月19日午後、事前連絡なく控室を訪問。両手に持ったファイルから私的情報の資料を示した。他の県議や職員にも見せて回っていることをうかがわせる発言もあり、悪びれる様子もなかったという。
迎山氏は情報について「内容が事実かどうかは分からなかった」と振り返った。