参院本会議で答弁する石破首相=4日午前

 パートらの厚生年金加入拡大などを柱とする年金制度改革法案は4日、石破茂首相が出席し、参院本会議で審議入りした。基礎年金(国民年金)の将来的な底上げ規定を付則に明記。会社員らの死亡に伴って配偶者が受け取る遺族厚生年金の見直しなども盛り込んだ。13日にも成立する見通しだ。

 厚生年金加入の年収要件(106万円以上)などを撤廃。パートらの将来の年金額が手厚くなる半面、保険料負担で手取りが減るため、支援策を導入する。

 底上げは2029年の「財政検証」で基礎年金の給付水準低下が見込まれる場合に行う。厚生年金の積立金を活用するが、最大で年2兆円規模の国費が必要になる。