青森県十和田市の県立三本木農業高(現・県立三本木農業恵拓高)の牛舎で、実習中だった男子生徒が頭部に重傷を負い、のちに死亡したのは、学校が安全対策を怠ったのが原因などとして、男子生徒の両親が2日、県と実習助手をしていた男性に対し、約2億6千万円の損害賠償を求め、青森地裁に提訴した。

 訴状によると、当時2年だった水野歩夢さんは21年12月、実習中に助手が興奮する牛に振り下ろした農業用フォークが頭部に刺さり、その後意識が回復しないまま、24年3月に19歳で死亡した。

 原告側は実習助手の危険な行為や学校の危機管理体制の不備が事故につながったと主張している。