小桜の塔で供花される天皇、皇后両陛下と長女愛子さま=5日午前、那覇市(代表撮影)

 沖縄県に滞在中の天皇、皇后両陛下と長女愛子さまは5日、那覇市で、太平洋戦争中に学童疎開船「対馬丸」が米潜水艦に撃沈された事件の慰霊碑「小桜の塔」に供花された。ご一家は白い花束を供花台に手向け、深く一礼した。

 隣接する対馬丸記念館も初めて訪れ、壁一面に展示された子どもたちの遺影や遺品などを視察した。その後、生存者や遺族と懇談した。

 対馬丸は1944年8月、沖縄から長崎へ向かう途中、鹿児島県のトカラ列島・悪石島沖で米潜水艦の魚雷攻撃を受けて沈没した。学童らを含め1500人近くが亡くなったとされる。

 上皇ご夫妻は在位中の2014年、対馬丸事件から70年に合わせて小桜の塔で供花し、記念館に足を運んだ。